Masakazu Yoshida

毎朝5分だけ経済指標を見て考える

2016-01-08 08:00

新年からマーケットは荒れ模様です。

毎朝のルーティンとして、 いくつかの経済指標を眺めて 5分間考えることにしています。 現在、私が見ている指標は次の4つです。

TOPIXは日本円のリスク資産の代表として見ています。 株価の指標として日経平均の方がポピュラーですが、 日経平均は恣意的な銘柄選択や頻繁な入れ換えがあり、 統計情報としての筋が悪いので、TOPIXを見ています。 このところの大幅な下げは、 政策的な円安によって企業業績を上げ底している 歪みが解消に向うサインかもしれません。

ドル/円為替については説明は不用でしょう。 ドルベースで資産の現在価値を考える習慣がつくと、 すでに出口が見えなくなりつつある、 日銀の非伝統的な金融政策(異次元緩和)には違和感しかありません。 ブードゥー経済学(リフレ)の実験は明確に失敗したので、 一刻もはやく撤退戦に移行すべきです。 現在の日本にとって自国通貨高は正義です。

コモディティ価格の代表として原油価格の動きを眺めています。 じわじわと値を下げているのは、 日本に住む消費者としてはうれしいですが、なにやら不気味です。 マーケット参加者は、グローバルな長期停滞を予感しているのかもしれません。

日本国債10年の利回りを、日本の長期金利の代理指標として見ています。 年末から年初にかけて、0.30パーセントから0.25パーセントに ジリジリ落ちています。 日銀が買う国債がもうないのか、償還期間の長いものを買っているのか、 一時的に国債に資金が逃避してきているのか、 いろいろ気になるところです。