2014-02-15 14:40
(北海道でいうところの)内地の冬は寒い。家の中が本当に寒い。あまりにつらいので、「夏への扉」が欲しくなります。
「夏への扉」?
「夏への扉」は、ロバート・A・ハインラインのタイムパラドックスを扱った名作「The Door into Summer」の邦題です。私は、福島正実訳のハヤカワ文庫で読みました。文庫のカバーには、光芒を放つ半開のドアを覗き込むネコのイラストがあしらわれていて、私の中で「夏への扉」といえば、この表紙や「文化女中器」「製図家ダン」などの個性的な訳語と一体になっています。
最近「The Door into Summer」をオーディオブック(英語)で聞き直してみて、改めて、いいなと思いました。
エンジニアが主人公であること。「技術で世界を変えてやるぜ」という素朴な万能感が横溢しているところが、とても痛快です。惜しいのは、書かれたのが計算機の発達以前の時代なので、ロボットや自動機械の制御に、人工知能(AI)やコンピュータが一切でてこないのは違和感があるところかもしれません。
もし、少年の心を持ったエンジニアで、まだ「夏への扉」を読んだことがなければ、一読をお勧めします。きっと気に入ると思います。