Masakazu Yoshida

できない言いわけを探さない

2016-01-05 07:00

ポジティブ・シンキングというのは嫌いじゃないです。 ときには、「根拠のない楽観」の価値を思い出す必要もありますしね。

しかし、データがあって、様々な突っ込みに耐えうる仮説が立てられるなら、 論理的な「検算」をしてみる方が好みではあります。 でも、それが「できない言いわけを探すこと」になってはいけない。 これは心にいつも留めておく必要があります。

理由は3つあります。

第一に、見苦しいからです。 自分の主張やポジションの弁護のためにする「弱い理屈」はすぐ見抜かれます。 自分の誤りを素直に認められない人間にはなりたくないですね。

第二に、自分の間違いはさっさと修正するのが得だからです。 故事にもあるように「過ちては則ち改むるに憚ること勿れ」です。 「あ、今、できない言いわけを探しているな」と気付いたら、 すぐさま白旗をあげて誤りを正しましょう。

最後は、それがチャンスかもしれないからです。それも大きな。 鉱脈や宝箱は、これまで探したことがない場所に眠っていることがあります。 心理的に抵抗感の強いアイディアに触れることは、 そのような場所を探索してみるよい機会と考えるべきではないでしょうか。

もちろん、無責任な他者の意見を批判なしに受け入れる必要はありません。 相手のポジション・トークは話半分に聞くべきです。 しかし、「私は、今、できない言いわけを探しているのではないか?」 というチェック項目はいつも心に留めておいて損はないと思います。