Masakazu Yoshida

モダンなイスラム美術

2014-10-18 14:30

マレーシア旅行中、クアラルンプールにある The Islamic Arts Museum Malaysia (国立イスラム美術館)を訪れた。

数時間かけて収蔵物を見たが、個人的には、モスクの様式(構成・要素)とその歴史的、地理的な変化を説明した展示が興味深かった(なぜモスクに噴水があるか知ってますか?)。

また、古いコーラン(クルアーン)の写本の装本の美しさには息を飲んだ。何が書かれているか全く理解できないが、アラビア文字のカリグラフィの造形には心を引かれるものがある。

私は、イスラム建築の意匠にみられる抽象性と繰り返しパターンは、モダニズム建築に通じる点で、日本人の美意識に響きやすいのではないかと思う。ただし、クアラルンプール市内に見られる、過剰にイスラム様式を取り入れた高層ビルのデザインには必ずしも賛成しないが。

少なくとも、街中で見られるモスクやその内部の意匠は、同じようなヒンドゥー寺院や中国寺院のものと比較して馴染みやすい。私の好みでは、ヒンドゥー寺院や中国寺院の意匠は少々生々しすぎるのだ。

The Islamic Arts Museum Malaysia は、年中無休で午前10時から午後6時まで開館している。レストランだけ月曜休み。入場料は大人 RM 12.00 で、売店とレストランのみの利用は無料。(2014年9月現在)

アクセスは、KL Sentral 駅からKTMコミュータ線で一駅先の Kuala Lumpur 駅で下車、徒歩10分ぐらい。国立モスクの先にある。(Kuala Lumpur 駅とその向かい側にあるマレー鉄道本社ビルは建築として一見の価値あり。)

今度、訪問するときはレストランでお昼を食べてみたい。